圧巻の360度大理石!カッラーラの採石場見学「マルモツアー」

トスカーナ州北西部のマッサ・カッラーラ県の有名なものと言えば、大理石。古ではローマ帝国の神殿を作り、ルネサンスではミケランジェロがダヴィデ像などの彫刻作品を作る時にも自ら足を運んだいう、大理石の山々が存在します。遠目から見たら、それは雪?と思ってしまうような白い山肌。カッラーラ・ビアンコ、と呼ばれる、ひときわ白い大理石なのです。

そんな白い大理石の採石場で、見学ツアーがいくつかあるようですが、私たちが行ったのはこのマルモツアー(マルモ=大理石、そのまんまのネーミング・笑)。調べた中で一番安く、そして予約なども必要ないゆるいツアーだったこと、そして外でなく山の内部に入った採石場でその写真に感動し、ここを選びました。住所に着くと、こんな感じでチケット売り場の小屋があります。自分たちの車はこの周辺に駐車し、小屋でチケットを買い、スタッフの指示に従うだけ。なんとなく人数が集まったら、皆で専用バンに乗って、内部の採石場まで大理石のトンネルを進んでゆきます。

内部に着くと、イタリア語、英語、ドイツ語、フランス語のスタッフが「〇〇語の人こっち~」と言いながら別れるので、自分の一番分かりやすい言語のスタッフの元に行きましょう~この4か国語は最大で、常時この4か国語があるとは限りません(まぁ日本語はないので、日本人の方なら英語でしょうか)。そこで安全対策の為に、まずヘルメット着用。各言語グループに分かれてツアーが始まります~ツアーの時間は、移動の時間を含めて約40分。行ったタイミングにもよるでしょうが、1グループ多くて15名くらいまでのよう。

採石場は地上タイプと、このトンネルを掘った先にある内部タイプがあますが、このラヴァッチョ―ネ・トンネル84番は後者のタイプ。内部採掘のパイオニアでもあるデッラミーコ氏が1983年に採石を開始。大理石の美しさ、採石場の美しさを知ってもらおうと、2003年にツアーを開始したそうです。トンネル~内部に入ると、ご覧の通り、360度、全て大理石!ツアーで周る場所はほんの一部で、この内部の総空間はなんと2万4000立方メートルだとか。「大理石の大聖堂」と呼ばれるスペースは本当に、圧巻!の一言に尽きます。

こちらはツアーでは、採石場誕生の話、採石の機材とその使い方、採石技術、そして大理石そのものの解説とその利用先など。私たちが行った頃はまだなかったのですが、現在はこの採石場があるラヴァッチョ―ネの大理石を好んで使ったミケランジェロにささげるオマージュとして、大理石に描かれた「天地創造」(トスカーナ出身の世界的ストリートアート作家・オズモの作品)や、ここで瓶熟成を行っているスプマンテ「ロ・ストラオルディナ―リオ」の見学と解説もあるそうですよ。

面白かったのは、かつでの作業員の方の落書き?いや落彫り?の数々。この大理石に閉ざされた空間にいると、アート心が芽生えてくるのでしょうか?

最後に1つ注意は、衣服。採石場内部は常時一定で15-17度なので、かなり涼しいです!真夏でも最低はおりものは必要。お子さん、お年寄り、身体障害のある方でも参加できるそうなので、興味ある方はぜひ~とにかく異空間、時間が停まったような不思議な感覚を体感でき、大理石のことがよく分かりますよ。

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

Marmotour
Piazzale Fantiscritti n.84, loc. Miseglia (CARRARA)
Tel : +39 339 7657470

【2019年は3月2日オープン!】
3月2日~4月12日、土日のみ10:00-17:00
4月13日~6月9
日、月~金は11:00-17:00、土日10:00-17:00
※棕櫚の日、イースター10:00-18:00
6月10日~9月15日、毎日10:00-18:00
9月16日~11月3日、毎日11:00-17:00
※悪天候の場合は、ツアー開催ができないことがあるので、行く前に問合せを。

チケット:大人1人10ユーロ、大人+子供(6~11才)15ユーロ、65才以上・5才以下は無料

10人以上のグループは予約が必要です

【行き方】
車以外では行けません。カッラーラからタクシーで行くか、レンタカーで行くか、ハイヤーで行くかになります。フィレンツェ発着で1日ツアーだと、ラルドでも有名なコロンナータなど、周辺の村や道中の村と組み合わせるのがおススメです。また、リグーリア州のチンクエテッレからも近いので、チンクエテッレに行く道中に寄るのも良いですね。

人気ブログランキングへ
イタリア情報ブログランキング

関連記事

  1. チェルヴィア塩田、夕暮れサイクリング・ツアー

  2. フィレンツェのドゥオモ「クーポラと鐘楼」、どっちに上る!?

  3. フィレンツェ・バルディーニ博物館、アンティーク商が作る美の空間に酔いしれる

  4. フィレンツェの無料で見られる「最後の晩餐」~アンドレア・デル・サルト作、サン・サルヴィ編

  5. フィレンツェ・モザイク「Scarpelli」、伝統工芸を今に伝える希少な工房

  6. 圧倒的な美しさ!中世の伝説が残る「悪魔の橋」

  1. 美しい村を望むキアンティ・クラッシコの隠れ家ワイナリー

    2024.04.19

  2. コロナ以後初!地球の歩き方イタリア編がリニューアル

    2024.04.18

  3. 【我が家の食卓】フェンネルとオリーブ&オレンジのオーブン焼き

    2024.04.16

  4. Pen & Sports 〖ペンスポ〗のコラムニストになりました

    2024.04.04

  5. フィレンツェ北部の「イタリアの美しい村」・パラッツォーロのアル…

    2024.03.28

  1. 世界遺産の大パノラマを960mから見渡す!ラディコーファニの要塞

    2018.04.01

  2. イタリアでの視察・取材&写真・記事作成を代行します

    2019.11.07

  3. 通訳アテンド同行で安心!電車&バスで行くワンディトリップ

    2018.03.19

  4. 電子書籍「トスカーナのおうちごはん秋冬編20レシピ」発売

    2020.12.12

  5. 食材ほとんどが自家製!フィレンツェ北部の田舎でマンマの料理レッ…

    2018.02.01

イタリアの宿泊なら?

このエラーメッセージは WordPress の管理者にだけ表示されます

エラー: フィードが見つかりません。

アカウントを接続するには、Instagram Feed の設定ページに移動してください。

Copyrighted Image