フィレンツェから北に約65キロ・・・フィレンツェ県の北の果て(笑)の山間の村、パラッツォ―ロ・スル・セニオ。65キロですが1000m以上の峠を越えるため、車でも1時間40分かかる僻地の村は、なんと昨年「イタリアの美しい村」に加盟となりました。フィレンツェ県の42の市では人口最小の1100人(ちなみにおらが村は下から3番目で1800人!)。村の歴史は中世、この地域を治めていたのは、ダンテの「神曲」にも登場するパガーニ家とウバㇽリーニ家。前者は1361年に途絶えてその遺産の大部分をウバルリーニ家に譲渡しますが、ウバルリーニ家もそれらすべてをフィレンツェ共和国に渡したそうです。
村の長い名前ですが、スル・セニオ=セニオ川にかかるパラッツォ―ロという意味。そんな名前になっているとはいえ、川はご覧のようにとても小さなもので、バス停などがあるメインストリートからセニオ川にかかる橋を越えると、そこはちょっと昔話に出てきそうな町並みが広がります。
川を渡って正面に見えるのは、旧市街の中心であるカピターニ宮。フィレンツェ共和国時代は、フィレンツェの長官だったマキャベリも宿泊したそう!建物の正面には、フィレンツェ共和国の長官や代理人などの家紋が飾和れており、現在はミュージアムになっています。
そして、小さな村のお楽しみはやはり路地の散策と、地元民の観察(笑)。石造りの建物には、こんなレトロなアぺ(自動三輪車)が似合いますね~。
カピターニ宮を向かって左、左に行くと、柱廊が並ぶ通りがとても素敵。
バール兼ジェラート屋さんでは、栗の産地であるこのゾーンならでは!の、「カスタニャッチョ」フレーバーを食べましたが、まさにカスタニャッチョそのまんまの味!
それ以外に大きな見どころはないですが、時間がゆる~りと流れます。外国人観光客はほぼゼロ、イタリア人(しかもお年寄り?)が避暑に訪れたり、ボーイスカウトやサッカーの合宿(実は長男の合宿の送りに来ました・笑)に使われるくらい?しかし、昨年「イタリアの美しい村」に加盟し、最近イタリアでも日本でも話題の「アルベルゴ・ディフーゾ(分散したホテル」もあるこの村は、要チェックです!
そして私たちも2011年に来た7月の中世祭りは、大人も子供も超楽しめるショーやゲームがいっぱいの、村が一番盛り上がるイベントです。この村のアルベルゴ・ディフーゾについては、こちらで紹介していますので、ぜひ次の旅の参考にしてくださいね。
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基本情報
【行き方】
フィレンツェSMN駅から直通電車で1時間15分、マッラーディ・パラッツォ―ロ駅下車、Colbus で30分(時刻表)。1日1~2本ですが、ロマーニャのファエンツアからも直通バスで1時間10分(時刻表)。電車の乗り方などについてはこちら、バスの乗り方などについてはこちら。本数はそれほど多くないので、慣れてない方・時間のない方は、ハイヤーで周りの村なども含めて囘ことをおススメします。ハイヤーについてはこちらを参照ください。