先日の記事で、イタリアの海は老若男女が楽しむ場所だと書きました。それは、私にとっても普通の風景となったのですが、今年のバカンスで初めて見た光景が2つありました。
1つ目は、車イスの方の海水浴。ビーチ用に作ったような、軽そうな車イスに波打ち際まで来たとと思ったら・・・車イスのまま、海へずんずん入っていくのです。もちろん自分の力だけではありません。車イスの方は70代後半と思われる女性で、彼女を含めて同年代の3組の夫婦。パラソル下でも楽しそうで、彼女が海水浴に行く時も6人一緒、男性陣が車イスを押して、海中でも支えて・・・ある程度の深さまできたら、彼女は車イスから身を投げ出し、ぷっかりと気持ちよさそうに大の字に浮かんだのです。それを特に気をかける訳でもなく、かといって無関心でもなく、彼女のそばで談笑する仲間。そして一緒に泳ぐ姿・・・しばらくすると、また仲間の手助けで浮いていた車イスに座り、皆でビーチに引き上げてゆく・・・そのすごく自然な感じに、温かさに、胸がほっこりしたのでした。
2つ目は、お年寄りでも90才超えていて、ヨチヨチ歩きのおばあちゃん。彼女のたっての希望なのか?そのあたりは分からないけれど、おそらくお子さんか孫か?という女性が両手をつないで少しづつ海に入っていく。もう1組の親子も、太り気味で足がおぼつかなさそうなお母さんと、手をつないでフォローする息子さん。なんかこれって、日本ではありえない光景・・・「海のバカンス文化の違い」もあるけれど、こういう光景があちらこちらで見られるのは、家族の絆のようなものがやはり強いからかなぁ・・・と。それもそのはず、それ以上にもっともっと見られるのは、小さい孫たちの世話をするおじいちゃん・おばあちゃんたち。それからもっと年をとって体が不自由となったとしても、そんな風にお世話になったお返しに?フォローしてもらえてるのかもしれませんね。