温泉で有名なモンテカティー二・テルメの旧市街「モンテカティー二・アルト」

温泉で有名なピストイア県の町、モンテカティー二・テルメ。テルメと言ってもサトゥルニアのような天然温泉がある訳でなく、SPA付きの豪華なホテルが並ぶハイソな町です(私の印象では、ジジババ率・ドイツ語圏観光客率がとっても高い💦)。なのでいわゆる観光、としては、飲用温泉場のテットゥッチョくらいしか思い浮かばないのですが、このテルメの町の上・標高290mには、とってもかわいい旧市街アルト=高い)があるので、こちらに行くことをおススメします。

写真は、駅から20分ほど歩いたテットゥッチョから見えるモンテカティー二・アルト、テットゥッチョの裏手からケーブルカーが出てるのでこれで行くも良し(ただし11月~3月末まで休業)、駅からバスに乗っても行けます。ご覧のようにすり鉢状になっており、ケーブルカーが着くのは真ん中の低い場所。ケーブルカー下り場から少し入ると、旧市街の中心でありシンボルでもあるジュゼッペ・ジュスティ広場に出ます。

周りはバールやレストランに囲まれ、所狭しとテラス席が広場の脇をびっちり占めています。夏はさぞ賑わって楽しそう!

右奥にある目を引く建物は、かつての市の書記官がいたところ。フィレンツェにも多くありますが、ここモンテカティー二もリバティ様式の建物がたくさんあるんですよ(新市街のリバティ様式建築は、下のギャラリーに載せています)。その後はリゾルディ劇場となり俳優グイード・リッチョ―リがデビューしたことでも知られています。現在はレストランになっています。もう1つの広場の見所は、この元劇場の2軒ほど右、飲食店に挟まれた小さな礼拝堂。

中は古いフレスコ画と、大戦の戦死者追悼碑があります。劇場まで来たら、まずは村の北側に行ってみましょう~坂を少し登ったところにあるのが、大きな鐘楼が目立つサン・ピエトロ教会と、古の要塞です。

下にあるモンテカティー二・テルメは近年できた町で、元々は今アルトの村がある「モンテカティー二の城塞」。かつては360度城壁に囲まれ、8つの門があったそうです。城壁は今はこの部分しか残っておらず、門も1つだけになってしまいましたが、その面影を見ることができます。

村一番の教会は、要塞下にあるサン・ピエトロ教会。教会よりも鐘楼が目立ち、正面も石造りで地味なのですが、中は村が栄えた時代の華やかさが残っています。

時間がある方、健脚派の方は、ぜひ村の反対側にも・・・いったん広場まで下りてまた坂道なのですが、一際目立つ「時計の塔」を目指しましょう。こうやって見るととっても遠そうですが、普通に歩いても20分程度ですし、広場でお茶してから行くのも良いと思います。

モンテカティー二・アルトが城塞都市だった頃、なんと25本もの塔があったそうですが、1554年にトスカーナ公国が攻めてきた時に大部分が崩壊し、現在残っているのは6つ。この時計の塔は村全体から見られるように、当時から北側に時計が設置され、いくつかの修復が行われたものの、当時の姿を守っています。

元の広場に戻る途中、現存するもう1つの塔にも遭遇しました!が、それはなんと個人宅の敷地の中に~!要塞とか塔に萌える私としては何ともうらやましいですが、塔自体の所有は誰なのか?ちょっと興味深い所です。

大きなモニュメントは他にありませんが、こんな風に路地で出会うマリア様や、古の家紋など、歴史を感じるものがあちらこちらに散らばった、隠れた宝石箱のような小さな村。フィレンツェからも比較的アクセスしやすく、沿線上にはプラートピストイア、その先にはルッカもありますので、どこかと合わせてぜひ立ち寄ってみて下さいね。ギャラリーには、新市街のモンテカティー二・テルメの写真もいくつか掲載していますが、トスカーナで「リバティ様式」の建物が多いことでも有名です。

ギャラリー(クリックすると拡大します)
基本情報

Proloco Montecatini Alto (観光協会)

【行き方】
フィレンツェより直通電車で約1時間、ルッカから約30分のモンテカティー二・チェントロ駅下車、北へ徒歩20分のケーブルカーで約8分。ケーブルカーのない期間(11月~3月末)は、駅前からBlu Bus COLPI社のバスU02番で約20分(時刻表)。バスの乗り方などについては、こちらを参照ください。私はまだ行ったことないのですが、MonsumanoのGrotta Giustiというこのゾーンでは一番人気のSPA&ホテルにも、同じバス路線で行けます(アルトの町とは逆方向)。

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